kintoneを体験してみた

投稿者: | 2021年2月28日

コロナ禍でリモートワークになったこともあり、関係者とのコミュニケーションも難しいという話も周囲では聞くようになりました。最近はよくテレビのCMをやっていることや、すでにサイボウズという名が有名であることなどから、kintoneを使って何かできるのではないかという話が浮上してきています。

kintoneとは、いわゆるローコード開発ともいわれてるプラットフォームの一つです。

https://kintone.cybozu.co.jp/

あらかじめ数多くのアプリが用意されていますが、ユーザが画面を作成し、使うこともできます。

今回はkintoneで画面を簡単に作成してどんなものをやってみようと思います。

簡単な画面ならOK…込み入った画面は厳しい

確かに簡単に作れます。超絶簡単な画面として、文字列と数値、ユーザと組織の選択部品を配置した画面を作ってみます。

これは左側にある部品を配置しただけです。

これは一覧画面の定義です。これも画面左側に項目名があり一覧に表示する項目を選ぶだけです。

実行したらどうなるのか

アプリを実行すると一覧画面が表示されます。上記の画像では1件だけ表示されている状態です。さて、登録画面はどうかというと…。

最初に部品を配置した時のイメージのように、登録画面が出てきます。一覧の一番左についているファイルのアイコンをクリックすると登録したデータが登録画面で確認できます。どうやらデフォルトでコメントや添付ファイルをつけることができるようですね。

確かに簡単に作れるが…。

ありがちな、一覧表示、検索と、登録参照のみであれば簡単に画面を作成でき、使い始めるまで数分程度です。これであれば、ちょっとリテラシーの高い人が普段の業務の合間に作成して、社内公開できるかもしれません。レコードが更新されると通知を飛ばしたりする設定もできるようです。

しかしながら、少し使ってみるとわかりますが、ちょっと込み入ったことをやろうとすると途端に難しくなります。

わからないことは調査&調査

例えばAというアプリを作った後、Bというアプリを作り、Aのデータを連携させたいとします。具体例だと売上登録画面には、受注の情報が必要なはずです。さらに経費精算されているなら参考までにその情報を見れるように…という要件があったとすると、どうやってそれらを実現するのでしょう。

これらのことを実現しようとしたら、kintoneのマニュアルを探す必要があります。探すと、手段はないわけではないようですが、果してここにある方法で本当にやりたい要件が満たせるかどうかはやってみないとわかりませんね。

このような、「●●がやりたい」→「調査」ということを往復することになってきます。

kintoneである必要性がなくなる…

複雑な要件にもなると対応できないケースも考えられます。Java+Springや、Ruby+Railsなどの普通のプログラミング言語+フレームワークでの開発であれば、いくらでも対応ができますが、kintone上ではできないこともあるでしょう。

バックエンドの言語でゴリゴリに書くチェック処理や、ほかのテーブルに登録、更新しなければいけない要件が出てくると途端苦しくなりそうです。

例えば、物品の購入申請をするアプリがあったとして、その承認をし、発注(例えば発注先にFAXでもメールでも)し、その受け入れをし、できた在庫を必要な部署が使う…。という一連の処理があったとします。

おそらく、このくらいの一連の機能を開発しようとした場合、kintoneでやるよりもRailsあたりでやったほうが早いでしょう。

kintoneに精通した人からすると、「いや、できるよ!」ということもあるかもしれません。ただ、普通のエンジニアや、まして普段開発などしていない人には時間との勝負の中で落としどころを模索してやっていかねばなりません。

バックエンドでJavaで1000ステップ書くような処理をkintone上でやろうとしたらそれ以上に大変なのはきっと間違いないでしょう。

管理機能はどう?

ユーザ管理、組織管理、ロールや権限の設定などの基本的な管理機能は最初から用意されています。

ユーザや組織などをCSVから流し込むこともできるようです。さすがにグループウェアのサイボウズですからこの辺はしっかりしています。ユーザや組織を画面上で選択する部品が用意されています。

メール、Excelの代替にはとっても良い

メールでやり取りしていたこと、Excelを作って共有にして管理していたことをそのまま載せ替えるにはとてもよさそうです。大体Excelというのは途中で関数をぶっ壊す人がいたりするし、複製Excelが誕生してバージョンが変わったりします。

「Excelなら1,2時間程度でフォーマットを作ってほかの人に仕事をしてもらえるし、だいたい2,3か月くらいしか使わない業務」があったとしたら、それをWebシステムだと作るまでに専門的な技術を持った人が1週間かかりますでは困ったものです。

データを集める、蓄積することが主目的になるような業務ではkintoneで簡単に画面を作って運用するのは理にかなっています。

複数業務が絡み合いデータ管理が複雑になった場合には、kintoneで時間をかけずにできる範囲で画面を作り、人間がその間を埋めるか、エンジニアにその部分をかっちり作ってもらうかが必要でしょうね。

多分、デヂエの後継者

サイボウズの関係製品の中には「デヂエ」というものがあります。こちらも、Webシステム上でデータを定義してリスト化、データを蓄積できるシステムです。使ったことがある人がkintoneの画面を見ると、「ああ、デヂエだね」となります。

…今見たら公式にも「kintone」が後継と書いてありますね。

Javascriptでのカスタマイズなどを「本当にやらないといけない場合」というのは、もうそれkintoneでやる必要ある?プログラミング言語+フレームワークで作ったら?となりそうなので、お手軽に画面を作り、蓄積する程度ならライトコースで十分そうです。

10人くらいで月1万円をきるくらいですから、結構なお値段するんですよね。100人くらいともなると、Excelではしんどいけどシステム開発をがっちりやるほどでもないという感じで、kintoneいいかもしれません…。