mirabookは各種家電量販店のWebサイトでも販売されて始めています。また、コロナ禍な世の中ですからテレワークという働き方も生まれま始めました。その中で、mirabookを使った「mirabook テレワークkit」や「mirabookテレワークセット」というソリューションも発表されています。
この記事では、mirabookを購入・導入をすべきではない理由を考えたいと思います。
結論から言うと、そのお金でwindowsPCでも、chromebookでも別のものを買ったら?です。
その理由は、現時点で対応機種が少ないこと、今後不良資産になりえることです。
スマホで使いたいアプリがある、ということであれば、Bluestacksを検討したほうが良いです。
対応機種が少ない
あなたはmirabookというものを知ったとき、「こんな風に使えるのか、いいなぁ」と思ったからこそ、購入を検討していると思います。しかし、mirabookというものは、一緒に使うスマホによって、フルスペックで活用できる機種と一部の機能のみ活用できる機種というものが存在します。
フルスペックでは活用できない機種の場合、それでいいのか?をよくよく検討すべきです。
mirabookの対応機種は公式サイトに記載されています。ここでは20年10月16日現在での記載を抜粋、引用しておきます。下記のものが、フルスペックで使える機種と言えそうです。
DisplayPort Alternate Mode + デスクトップモードに対応している機種
- HUAWEI P20 pro
- HUAWEI P30 pro
- Samsung Galaxy S10 / S10+
- Samsung Galaxy Note10+
対応機種ではない場合どうなるかというと、下記のいずれかです。
- ミラーリングで表示され、キーボード・マウス入力が可能
- キーボードとマウス入力のみされてモニタに映せない
- そもそも接続できない
ミラーリングで表示され、キーボード・マウス入力が可能
スマホにtype-c alternate modeがサポートされていれば最低限ここまでは使えます。接続すると、スマホ定番の縦長の画面がモニタに表示されます。操作性はまさしく、キーボードとマウスが使えるようになったスマホというだけで、ウィンドウでアプリが起動できるわけではありません。
使い勝手はどうかというと、税込みで6万円程度ということを考えると子供だましみたいなものです。とてもじゃないが、”PCはもういらない”とは言えません。メールを書くくらいならいいかもしれませんが、windowsPCよりも入力環境は劣りますから、緊急避難的に使う程度かなと感じます。
キーボードとマウス入力のみされてモニタに映せない
ここまでくるとひどいものです。type-c alternate modeがサポートされていない場合です。type-cで、スマホへUSB入力のみが動きます。モニタには何も映らないので、状況はスマホ側を見るしかありません。
いっそBluetoothのキーボードやマウスを買ったほうがマシです。mirabookのモニタ部分が邪魔なくらいです。
ちなみにその対応機種はウソですよ
mirabookの対応機種は、makuakeのページにも記載がありますが、あれはウソです。代表の吉川さんという方がmakuakeのページで対応機種について言及しています。着目すべきは、ROG PHONEについての記載です。

2020.10.11
お世話になります。
iphoneの接続での組み合わせにつきましては、現在表示のみをMirabookもうしますか、Type-Cに接続して変換ユニットで行うものがあります。現在、音声、スマホへの給電、キーボード操作に関しましては、正規の部材では利用できておりません。 弊社では、告知させておりますが、現在変換ユニットを開発中です。
・ROG phoneはASUS社に情報をとりまして、自社ではデスクトップモードというものがドッキングステーションで実現しておりますが、Displaypor Alt mode上ではミラーリングでの表示しか確認できておりません。
続けて書かせていただきます。 表記の表現がミラーリングのみが正解でございました。 ご迷惑をおかけしました。 今後は製造メーカーの表記の確認のみならず、表記する対応スマホに関しましては、直接動作確認をして表記させていただきます。 よろしくお願いいたします。
つまり何を言っているかというと、動作確認をせずにメーカが「デスクトップUIをサポートしている」というので書いたけど動かなかった。今後はちゃんと動作確認をしたものを書いていく
と、いうものです。
そのうえで、返品・返金を受け付けない、そんなつもりで(対応機種を)書いたのではないというので、何とも信用ができないのですよね。
mirabookって不良資産になるのでは?
mirabookが満足に使える動作確認済の機種は、冒頭に記載のある4機種のみです。それ以外にも対応機種は多いかもしれませんが、動かないかもしれません。少なくとも公式に動作が確認されているのは現時点では4機種と考えるべきです。(ちなみに、その4機種で万が一うまく動かなかったとしても、返品に応じでもらえるかどうかは別問題なので、よくよく確認してください。いかんせん、動作機種が誤っていても何もしない、筋を通さない会社ですので。)
Android10からは開発者オプションで、デスクトップモードがサポートされつつあります。今後のバージョンでもデスクトップモードが発展していく可能性は高いと思います。
ただし、スマホ側が発展していくことと、mirabookがそれを踏まえて使えるかどうかはまた別問題です。ウィンドウ起動ができるようになるかもしれませんが、mirabookの中央部分に表示されるのはスマホと同じものかもしれません。
今後のスマホの動向は明るいかもしれませんが、mirabookが対応していることは別問題なわけです。動作検証もされているわけがありません。
すなわち営業トークとして、上記のようなスマホ側の動向が語られるかもしれませんが、それで動かなかったとしても「保証が受けられるか」は別問題です。
数年後の動作機種はどうなる?
前述のように”別問題”ということを悲観的に考えると、今後の動作機種は増えない状況を想定します。つまり、冒頭4機種以外に使える機種がない状況です。そうなると数年後には、中古市場でしか対応端末が調達できません。
メーカであるサムスンやファーウェイが、それら機種のandroidのバージョンアップを公式にサポートしつづけるとは限りません。そうなれば、いつかそのバージョンのandroidの対応アプリは、サポートが打ち切られていきます。ゲーム目的の人でもしまいには動かなくなるでしょう。
そして、そもそもスマホとmirabookを接続してやりたいことが、オフィス仕事なのであれば、ハナからノートPCを買ったほうが賢明です。例えばDELLなどのメーカ特販ページなどをみていると、6万円以下で、SSDをつんだメモリ8GBのマシンなどが見つかります。グラフィックもりもりのゲームや、動画編集をするといった用途でない限り、おそらくオフィス作業用のマシンとしてメモリを8GB程度つんだミドルレンジのPCであれば向う5年は通用すると思われます。
例えばAmazonで探すと下記のようなものが見つかってきます。
いざとなったらディスプレイとして使う?
これも絶秒にmirabookの残念な点です。HDMIのポートがありますが、あれはmirabookの出力です。mirabookと別のディスプレイをつないでディスプレイに投影したり、デュアルモニタをすることはできます。しかし、スティックPCのHDMI出力をmirabookに投影したり、対応機種がなくなって役目がなくなったmirabookをデュアルモニタ用のデュスプレイとして用いることはできません。
最後に…
対応機種を使わない以上、mirabookには6万円もの価値は全くといっていいほどありません。いわんや、対応機種であっても、データさえGoogleやMicrosoftのクラウドサービスで同期をとっていればノートPCを別もちすれば済む話です。まして、ノートPCでもリモートデスクトップで社内マシンに接続するということはできますから、リモートデスクトップ前提なのであれば最初からノートPCでいいよね、ということは揺るがないでしょう。